2011年3月24日

魚が好きだ

築地で生鮮品が売れず、深刻な状況になっている。
特に魚。理由は日持ちがしないから。
ならばと大量に鰯を仕入れ、友達と保存食を作ることにしました。
たくさん出来たらあちこちに送れるし、地震以来会っていなかった友達の顔も見たかったのです。

前日に声をかけたにも関わらず、20人集合。
10キロの背黒鰯はアンチョビとオイルサーディンに。
2キロのミニトマトは天日で干してセミドライトマトに。
10束のルッコラは落花生やハードチーズとあわせペーストに。
瞬く間にどんどん仕込まれていった。
なんてことない会話をしながら料理を作り、みんなで食卓を囲む。
なんて素敵なことなんだろう。発案者の山崎宏さんに感謝!

築地で仕入れたセグロイワシ

手を動かして大勢でなにかを仕込むのは楽しいし、なんだかほっとした。
これから定期的に魚保存食作りをカモシカでやりたいなーと思っていたら、今週になって放射能による食品汚染の風評が流れ出す。
海まわりにとってますます厳しい状況になってきた。
出汁の材料、昆布やかつお、煮干しだって海産物ですよ。
それに、お米をはじめあらゆる農作物は日本人には欠かせない。
野菜が好きだ。魚が大好きだ。
ゆるやかにでも何か恩返しできないだろうかと、来年スタート予定の新連載に魚料理を提案してみたけど、残念ながら通らず。
安心して食べてもらえるためになにが出来るか、引き続き考え中。

今週末は巣巣さんのチャリティーマーケットに参加予定です。
ほうろうのコーヒーポットやガラスのフードカバーなど、台所もの中心に出品。
田坂さんの無農薬レモンで仕込み、3ヶ月熟成させておいたレモネードも召し上がっていただけます。
野良かと思うくらい素朴で、みずみずしくのびやかなレモンそのまま、涙が出そうになるくらいやさしく力強く仕上がっています。
ゆっくりいいもの探しながら、温まっていただけたらうれしい。

4月に開催予定の台所アトリエ「カモシカ」でのイベントも、被災地のお役に立てたらと考えています。
ほっとする時間と空間にできるよう奮闘中。
ここ数日中に詳細をお知らせします。