2016年2月21日

2月のカモシカ・藝のお茶菓子

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ご飯に引き続き、みなさまお楽しみのおやつのご紹介です。
トップバッターは蒜山耕藝の小豆あんと皮で作った最中。ひとつひとつ注文を受けてからお作りするので、さくさくしっとりです。
最中の皮も、彼らのもち米で作ったもの。薄い皮ひとつでこんなに味が変わるなんてと衝撃を受けました。
会期後半は、オカズデザインのバニラアイスも足したアイス最中バージョンも登場するかもです。

小腹がすいた方には、蒜山耕藝の丸餅もお薦め。
しっとりなめらかな、きなこ白餅。大根おろしと醤油を絡め、香ばしさと甘みが口中に広がる揚げ玄米餅。
お腹一杯でもするする入ってしまう、素晴らしいお餅。お茶はもちろん、お酒にもよく合います。
もちろん、きなこも大根も蒜山耕藝の素材です。
すべてご自分達で育て収穫したおやつの豊かな味。一口ほおばると、その味の広がりと美しさが分かると思います。たくさんの方に召し上がっていただきたいなあ。

そして嬉しいサプライズ!
堀仁憲さんご夫妻・蒜山耕藝と共にご縁が深いfoodmood・なかしましほさんが、藝の食卓のためにクッキーボックスを作ってくださいました。限定60箱、売切れ次第終了となります。
今回のために開発してくださった蒜山きなこクッキー、そしてチョコグラノーラ・レモンとココナツの3種のクッキーが入ったスペシャルボックス。
きなこクッキー、どんな味わいかなあ…うっとり妄想しています。

さらにさらに初日23日(火)は、しほさんがカモシカにやって来てくれて、蒜山耕藝の小豆あんをつかったシフォンサンドを作ってくださることに!
写真を見るだけで、しっとりふんわり、きれいな味わいが伝わってきます。

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お昼のコースのデザートとしてお出しした後、15時からのお茶の時間にも召し上がっていただけます(テイクアウトのご用意はありません)。
コースを全て召し上がっていただくのに時間がかかりますので、この日だけは12:00 / 13:30の2回、各10名さま・3500円とさせていただきます。当日朝10時から、お電話にてご予約を承ります。
15時以降のお茶の時間はご予約不要で、お席が空き次第順番にご案内させていただきますが、混雑が予想されるため室内でお待ちいただくのが難しい場合もあるかと思います。
どうぞ温かな服装でいらしていただければと思います。
ラストオーダーはいつものように17時です。みなさまのご来店、お待ちしています。

そしてコーヒー。
企画の内容をお伝えして、イメージに添ったコーヒーを焙煎してくれるcoffee Kajitaさん。
無農薬無肥料で澄んだ味のコーヒー豆を作り続けている、Kajitaさんお気に入りのパナマの農園の豆だけを使いますと、熱いメッセージが来ました。
果肉がついたもの(ナチュラル)ととったもの(ウオッシュ)をあわせた「藝のブレンド」。
蒜山の湧き水をつかって淹れて、堀さんの器に注いだらどんな素敵なことになるだろうとわくわくしています。

また、蒜山の森に自生するクロモジと、同じ真庭市のお茶をブレンドした蒜山茶。TEALABO tさんがブレンドしてくださいました。
清々しい森の香りと澄んだ味わいの、今回の展示のためのお茶です。
試飲させてもらったところ、森で呼吸しているように体がふんわりとほぐれ、気持ちが静まっていきます。
こちらもどうぞお楽しみに。


2月のカモシカ 堀 仁憲・蒜山耕藝二人展「藝の食卓」
2016年2月23(火)-29(月)
12:00-18:00(最終日29日は16時まで)

  • カモシカの地図と連絡先はこちらです。http://okaz-design.jp/kamosika/map.html
  • 靴をぬいで店内に入っていただく空間です。古い家屋で足元が冷えやすいので、あたたかな服装でおいでください
  • 食事席は8席です。混雑時は長くお待ちいただくこともあります。ご予約は当日の午前10時より電話にて受け付けます(回線が混みあい電話がつながりにくい日もあります)

2016年2月20日

2月のカモシカ・蒜山耕藝と中和村

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撮影・加藤晋平さん

二人展「藝の食卓」の特筆すべきことは、主役の1人・蒜山耕藝が農家ということ。
高谷裕治さん・絵里香さんご夫妻、そして兄弟子である桑原広樹さんの3人で、鳥取と岡山の県境・蒜山の中和村で無農薬・無肥料で作物を作られています。

蒜山耕藝を訪ねたのは、3年前の春。もう1人の主役・堀仁憲さんのパートナー、坂野友紀さんが引き合わせてくれました。
桃源郷のように美しい山間に広がる田畑に、ただただ感動したのを覚えています。
凛とまっすぐで、それでいてやわらかくしなやかなお人柄。
「土地と季節にあったものをつくることが大前提。それを元に食卓から作付けを考え、食べたいものをつくる。」という揺ぎ無い姿勢。
そして山水の冴え冴えとしたおいしさ、その水そのものの澄んだ野菜。静かな感動と長い余韻が残る美しい味わいは、オカズデザインが目指す料理の味とぴたりと重なりました。
全てが調和した土地と水、人に惹かれ、2015年5月から集落のはずれの森にある小さな家を借り、今は東京と半々の暮らしを始めました。。

季節ごとの山菜やきのこ、天然の鰻やジビエと土地からいただく恵みは信じられないほど豊か。いったん山に入るとなかなか帰れないのも嬉しい悩み。
日本海が近くなのでのぴっかぴかの魚介が信じられない値段で手に入ります。
近くの牧場で分けてもらう無殺菌の搾りたて生乳、素晴らしいチーズ。平飼いの新鮮な卵。
そして、水に恵まれた山陰ならではの染み渡る旨みの日本酒たち。
その全てに蒜山耕藝の作物と同じ透明なおいしさを感じ、呼吸が自然と深くなるのです。
こうした食材を一緒に料理し、堀仁憲さん・坂野友紀さんご夫妻の器に盛って、日々の食卓でありお店でもある「くど」の大きなテーブルを囲んでお酒を飲み交わすのが日課です(そして大抵飲みすぎます)。

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料理人として、この素晴らしい食材と気持ちを出来るだけ多くの方に伝えたい!と思い、野菜と湧き水を持ち帰り、カモシカでお出しするのが定番になって随分たちます。
野菜や加工品のご紹介も時折してきましたが、尊敬している蒜山耕藝の3人をいつかきちんとカモシカに招きたい。オカズがいま一番大切にしていることを、ダイレクトに感じていただきたい。
いつも蒜山でそうしているように一緒に台所で料理して、おいしく健やかな食材を求めている東京のみなさまと直接ふれていただけたら、という願いを長い間あたためていました。
今回の「藝の食卓」は、この土地と人の素晴らしさを深く共有している堀さんとの二人展。
これ以上のぞめない理想的な形で実現する運びとなり、しみじみ嬉しいです。

貴重な7日間、1日1日大切に料理し器に盛って、たくさんの方とお話していただけたらと願っています。
食事はもちろん、お持ち帰りの品々も逸品揃い。12月のカモシカでまたたく間に売り切れた人気の蒜山あられ、お餅やドライトマト、最中などのおいしい加工品。そしてみずみずしい大根も並ぶ予定です。
たくさんのご来店、お待ちしています。

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2月のカモシカ・器と料理

「器と料理」がテーマのカモシカ。
これまで様々な作家さんと一緒に時間と空間を作ってきましたが、堀仁憲さんほど料理や食材に寄って器を作ってくださった方はいません。
農家である蒜山耕藝・陶芸家の堀仁憲さんの二人展という、今回の組み合わせ。
さらに雪深い2月の蒜山。限られた種類と量の食材で味の広がりを表現するには、料理の構成をしっかり決める必要があり、それに寄り添うように器のアイテムが決まっていきました。

あくまで軸は器展で、オカズデザインの料理はそれに寄り添うもの。それがカモシカの基本スタンスです。
テーマや方向性はじっくり話し合って決めますが、細かな部分やアイテムバランスは器作家さんにお任せし、生まれた器を見て料理を決めていく。今回と間逆です。

堀さんの器は同じアイテムでも異なるニュアンスや佇まいをもち、1つ1つと真摯に向き合って作りあげる姿勢が伝わってきます。
料理ありきで作品が決められる制限は、多少なりとも息苦しく感じられるのでは…と気がかりに思っていましたが、驚くほどやわらかに、懐深く応えてくださいました。
蒜山耕藝の三人が、堀さん・パートナーの坂野友紀さんの器を大切に想い、日々使い続けていること。
そして堀さんご夫妻が蒜山耕藝の姿勢や人柄を敬愛し、彼らのいる蒜山・中和村に足を運び続け、ついにはこの地へ移住を決められたこと。そうした関係の積み重ねがあってこそ、なりたった形だと感じています。
蒜山耕藝の高谷絵里香さんが堀さんの工房を訪ねた折の記事を読むと、すーっとそれが伝わってきます。
http://hiruzenkougei.com/1588

「藝」の字は、植物に手を添え種をまく象形文字だと聞きました。
大地にひざまずき、自然に寄り添ってものを作る。その意味で堀さんと蒜山耕藝の生み出すものは等しく、深い部分で共鳴しあっているのだといつも思います。

藝の食卓DM 裏面

そして、大変お待たせいたしました!
「藝の食卓」会期中、毎日お出しするメニューです。
澄みわたった空のように透明な味わいの蒜山耕藝の自然栽培野菜やお米、それを育てた天然の湧き水。
さらには同じ土地の搾りたての生乳や野生の肉、山菜をふんだんに使って、堀さんの器に盛ってコース料理としてお出しします。

  • 人参の小さなポタージュ
  • 前菜盛り合わせ 白菜オイル蒸し・焼き油揚げ・ジビエ(イノシシまたは鹿料理)
  • 根菜と無殺菌生乳のグラタン
  • 〆のご飯 大根の味噌汁・土鍋炊きご飯・大豆の醤油炒め・お漬け物盛り合わせ

仕入れの事情などで一部変わることもあります。ご了承ください。
2年半熟成させた自家製生ハムや、フレッシュリコッタチーズをお添えできる日もありそうです。こちらは詳細が決まり次第、ツイッターでお知らせします。

ランチをお出しできるのは、12:00 / 13:15 / 14:30 の3つの時間帯で、各8席となります。
ご予約は当日の朝10時から、お電話にて承ります。事前のご予約は出来ませんので、お気をつけください。
最近チケットぴあのように電話が集中し、あっという間にご予約で満席になる日が続いていて申し訳なく思っています。
1人でも多くの方に召し上がっていただけるよう、ランチが終わる15時45分以降にも蒜山耕藝のお餅や最中など、軽食とお菓子をご用意します。こちらはご予約不要で、席が空き次第、順次ご案内します。

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もちろんお食事をせず器の展示をご覧になるだけでも大歓迎です。
ただ展示スペースもお昼時は込み合うことが多いので、ふらりと遊びにいらっしゃるには平日15時半以降がお薦めです。

また、初日の23日(火)は素晴らしいゲストをお迎えし、蒜山耕藝の小豆をつかったデザートを作っていただくことになりました!
そして今回も展示をイメージしたコーヒー豆を名古屋・coffee Kajitaさんが焙煎してくださるほか、蒜山の森に自生するクロモジを中心としたお茶をTEALABO tさんがブレンドしてくださいます。
詳細は明日にはお知らせできる予定です。どうぞお楽しみに。


2月のカモシカ 堀 仁憲・蒜山耕藝二人展「藝の食卓」
2016年2月23(火)-29(月)
12:00-18:00(最終日29日は16時まで)

  • カモシカの地図と連絡先はこちらです。http://okaz-design.jp/kamosika/map.html
  • 靴をぬいで店内に入っていただく空間です。古い家屋で足元が冷えやすいので、あたたかな服装でおいでください
  • 食事席は8席です。混雑時は長くお待ちいただくこともあります。ご予約は当日の午前10時より電話にて受け付けます(回線が混みあい電話がつながりにくい日もあります)