2016年4月13日

drop around個展「はたらく服、布の道具」の食材たち

カモシカで展示をされる作り手は皆さんくいしんぼう。
毎回展示でお出しする料理は、作家さんたちの「あれ食べたい」「これ器にのせて」などのご要望を反映させることも多いです。
drop aroundも例外ではなく、今回出されたお題は北海道らしさ。
自然豊かな大地ならではのおいしい食材を多く使ってほしいとのご希望でした。

素材選びは、今の季節あるおいしいものを吟味しながら、カモシカで大切にしていることやdrop arondのイメージともあわせていく大切な作業です。
素晴らしいものを作る農家さんをたずねて話してみるのが一番確実で、料理人として喜びでもあるのですが、オカズが直接訪ねた北海道の農家さんはワイナリーのみ。ほぼ手持ちの札ゼロ。
お互い信頼できる関係はすぐ成り立つものではなく、でも検索かけて適当に選びたくはない。
うーんどうしたものか、札幌の友人知人の伝手をあたるかな…とひそかに悩んでた折に、dropにご紹介いただいたのが洞爺湖の食材店toitaさん。

自ら農家さんの畑に行きごぼうも掘ってくださるという真摯な姿勢に安心して、挽きたての小麦や無農薬の豆、色とりどりの美しい雪下人参などを仕入れさせていただくことに。
また、drop家が自然栽培で育てている冬越しのじゃがいも。びっくりするくらいおいしいので、こちらもどっさり送っていただきました。
オカズの拠点である岡山・蒜山中和村の摘みたての山菜や湧き水、自家製のハムやベーコンとあわせ、ドイツの小さな町工場食堂のような、素朴で質実剛健ながらほんのり洗練された空気感が作れたらと思ってます。
メニューの発表までもう少しだけお待ちください。

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撮影:大沼ショージ

お米農家やまざきのおいしいお米たち。drop aroundのお仕事で、東京近郊で多くの皆様が多く目にしているのはこのパッケージかもしれません。
ロゴやパッケージをはじめとした紙物、ウェブデザインにわたるまで全てdrop aroundのデザインワーク。書籍『お米やま家のまんぷくごはん』のブックデザインも担当されています。
撮影された大沼ショージさんもdrop around青山ご夫妻と長年親交があり、思い返せばショージさんとオカズの初対面もいまはなき恵比寿のdrop店舗でした。懐かしいなあ。

昨年の鬼怒川水害で大きな被害をうけたやまざき家の支援プロジェクトを立ち上げたのもdropです。
17日の茶話会ではこうしたお話も伺えたらと思ってます。
※ご予約は満席になりました。キャンセル待ちのお申し込みはこちらで受付中です

会期中はやまざき家のお米や米粉、五島列島・小値賀島の無添加ピーナッツペースト、石田珈琲店のコーヒー豆などdrop aroundがデザインしたおいしいものも並びます。
せっかくの機会、会期後半にはこのお米をつかったカレーもお出しできたらいいなと思ってます。
メニュー発表どうぞお楽しみに!

2016年4月8日

drop around個展「はたらく服、布の道具」のお茶菓子

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みなさま朗報です!
drop around・オカズデザインともに縁が深い「もりかげ商店」森影里美さんが、今回の展示にあわせレーズンサンドを作ってくださることになりました。
口にするとすみずみまで澄んだ空気が広がるような、素朴で透明な味わいのもりかげ商店のお菓子。
うっとりするようなレーズンサンドになること間違いなしです。
テイクアウトも出来ますし、お持ち帰り用には別のお菓子も並びます。嬉しいなあ。
さらに贅沢なことに、昨日告知した17日夕方の茶話会では、チーズケーキを作ってくださることに!
お茶にもワインにもぴったり合うそうで、とっても楽しみ。

また札幌の石田珈琲店・石田昌史さんも、この企画のためにブレンド・焙煎してくれます。
パッケージデザインはdropさん自らがデザインした特別バージョン。
北海道らしくやや深煎りのコーヒー豆、レーズンサンドにもよく合いそうです。
TEALABOtの紅茶「ソレイユ」もやってきます。
スリランカでも標高がもっとも高い山岳地帯の澄みきった茶園で育った、春らしい紅茶。
花のような香りと爽やかな渋みで、すっきりとした味わい。こちらも楽しみです。

2016年4月7日

droparound個展「はたらく服、布の道具」17日の茶話会

drop around個展「はたらく服、布の道具」。いよいよスタートまで1週間ちょっと。
お店であり工房でもあるM&Wでも、続々と作品が出来上がってきているそう。楽しみ楽しみ。

drop aroundの青山夫妻と出会ったのは、今から10年ほど前。
恵比寿にアトリエを持ち週末はお店としてもオープン。ヨーロッパで買い付けた古道具とご自身のプロダクトの販売をされていました。
依頼された仕事が山のようにある忙しい日々の中でも、自ら発信・表現し、伝えていく。
同じように夫婦でデザイン業に関わる(というのもおこがましいのですが)オカズデザインにとって大いに刺激や影響を受けてきました。
カモシカがこうしてあるのも、東京と蒜山を行ったりきたりしているのも、お二人が一歩も二歩も先を見て実行する姿を見せ続けてくれたからだな。と、しみじみ思います。
今回の個展をひらくことが出来て、心から嬉しい。

デザイナーは「伝える」ことが仕事です。
ものを人から人へ分かりやすく伝える。依頼してくださった方がご自分では言葉にできない想いや願いを言葉や形にして、分かりやすくととのえる。
人が手がけるので個性が滲みますが、美しい表現や手法を使ったとしても伝えるための手段であり、目的ではありません。

腕まくり

drop aroundの作品には、伝えるプロフェッショナルであり続ているからこそ表現できる、機能性と抑えた美しさがあります。
「使いたいものがなかったから作った」と笑う、用の美を体現している文房具、紙製品。
今回はそれらに加えて、日本やヨーロッパの古着をひもとき、そこから生み出されたワークウェアであり日常着である服たちが並びます。

17日の日曜日の夕暮れ、drop aroundのお二人を囲んで小さな茶話会をひらくこととなりました。
作品への考えや想い、ご夫婦での活動、札幌での暮らしやこれから目指すことなど。
貴重なお話を和やか&ざっくばらんに伺えるまたとない機会。
作ることと暮らすことを大切にされているみなさまに、ご参加いただければ嬉しいです。
dropさんとご縁が深い、もりかげ商店さんのチーズケーキつき。お申し込み、お待ちしています!
4/12追記 満席となりました。引き続きキャンセル待ち受付中です

◇4/17 drop around茶話会
16:30より受付
17:00-18:30 12名さま
¥2500(もりかげ商店のチーズケーキ、グラスワインまたはお茶付)

会場 カモシカ
東京都杉並区下高井戸4-5-10
03-6304-6270

お申込みは、4/9(土)正午より先着順にメールで受け付けます。
こちらのアドレスに必要事項をご明記の上、お申込ください。

メールアドレス

  • 件名「drop around茶話会」
  • 代表の方のお名前(フルネーム)
  • 人数
  • メールアドレス
  • 当日ご連絡がつく携帯電話番号
  • 注意事項(メールを送る前に、必ずご一読ください)
  1. 受付開始以前に届いたメールは無効となります。
  2. お申込みの可否を2日以内にご返信させていただきます。
  3. 携帯電話やフリーメールのアドレスではフィルタにかかり、こちらからのメールが届かない場合があります。サーバーの設定をご確認ください。
  4. お申込みから3日たってもこちらからメールが届かない場合、自動削除されていないかメールソフトのごみ箱などをご確認の上、お問い合わせください。

2016年4月1日

4月のカモシカ・drop around個展「はたらく服、布の道具」

空色のバッグ展の名残りを感じつつ、もう2週間もすると4月の展示が始まります。
青山 剛士さん・青山吏枝さんによるユニット・drop aroundがカモシカにやってきます!

お二人は第一線のデザイナーとして文具などのプロダクトをはじめ、書籍やウェブサイト、パッケージデザインなど、多彩なお仕事を手がけられています。
2014年にはshop & gallery「MANUFACTURE & WORK」を札幌にオープン。
自ら改装を手がけられたシンプルな空間に、機能的で美しい佇まいをもつdrop aroundのプロダクトと古道具が溶け込むように並んでいて、とても居心地がいい静かなお店です。

はたらく服、布の道具

今回の主役は「はたらく服」。
国内外の様々な作業着をこつこつと集め再構築して生み出された、日常着としてのワークウェアを中心とした展示となります。
以前から定評があったdrop aroundの布作品、これだけまとまって見ることが出来るのは今回が初めて。
動きやすく、さりげない布の道具。白や紺を中心とした抑えた色合いの上質なリネンやコットンウェアで、男女ともに長く着こなせます。

もちろん、これまで手がけられてきた紙ものをはじめとした雑貨や食料品もやって来ますよー。
シンプルで美しいパッケージに包まれた、長く使っていきたい文具。コーヒー豆、おいしいお米などがずらりと並ぶ予定です。

期間中は毎日、オカズデザインによるランチやお菓子をご用意します。
また、4/17(日)夕方から、青山ご夫妻のお話会も予定しています。詳しい内容やご予約方法はおってご案内させていただきます。どうぞお楽しみに!


4月のカモシカ drop around個展「はたらく服、布の道具」
2016年4月16(土)-22(金)
12:00-18:00(最終日は16時まで)
drop around在廊日 4/16-19

  • カモシカの地図と連絡先はこちらです。http://okaz-design.jp/kamosika/map.html
  • 靴をぬいで店内に入っていただく空間です。古い家屋で足元が冷えやすいので、あたたかな服装でおいでください
  • 食事席は8席、17時ラストオーダーです。混雑時は長くお待ちいただくこともあります。ランチのご予約は当日の午前10時より電話にて受け付けます(回線が混みあい電話がつながりにくい日もあります)

2016年3月23日

「おいしい小説と空色のバッグ」の本

いよいよ薄井ゆかりさん個展「おいしい小説と空色のバッグ」設営始まりました。バッグも本もどれもこれも素敵で心躍ります。春ですねぇ。
カモシカ近くの緑道の桜もちらほら咲きはじめました。
みごとな桜並木なので、このまま温かくなれば週末にはずいぶん開いてくるかも。桜上水駅からお花見がてらのんびり散歩がお薦めです。

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今回おいしく美しい本を揃えてくださったのは横浜・山手にある「greenpoint books&things」のご店主・赤木真弓さん。嬉しいことに、25日12-14時在廊してくださることが決まりました。
本や物語について素敵なお話が伺えると思います。どうぞ足をお運びくださいね。
この日の料理は『食堂かたつむり』の中に出てくるざくろカレーを中心に、ジュテームスープやサラダなどをご用意します!


3月のカモシカ 薄井ゆかり個展「おいしい小説と空色のバッグ」
2016年3月24(木)-30(水)
12:00-18:00(最終日は16時まで)
薄井さん在廊日 3/24・26
greenpoint 赤木さん在廊日 3/25 12:00-14:00

  • カモシカの地図と連絡先はこちらです。http://okaz-design.jp/kamosika/map.html
  • 靴をぬいで店内に入っていただく空間です。古い家屋で足元が冷えやすいので、あたたかな服装でおいでください
  • 食事席は8席、17時ラストオーダーです。混雑時は長くお待ちいただくこともあります。ご予約は当日の午前10時より電話にて受け付けます(回線が混みあい電話がつながりにくい日もあります)

2016年3月17日

「おいしい小説と空色のバッグ」の料理とお菓子

小さな頃からおいしそうな描写が出てくる本が大好き。
お気に入りの場面は特に熱心に読み返す食い意地がはった子供でした。
『ちびくろさんぼ』の虎のホットケーキ、『バーバヤガー』のカブのシチューといった絵本から始まって、『おおどろぼうホッツェンプロッツ』のどろぼう料理、『大草原の小さな家』の干し肉やハム、『チョコレート戦争』のエクレア。
大人になってからは『キッチン』のカツ丼、『檀流クッキング』の鰹のタタキやピクルス。
『鬼平犯科帳』の鯉の洗いや菜飯、ヘミングウェイの長編に繰り返し出てくるそっけないほどシンプルな肉料理に心躍らせていました。

ザクロカレー

写真・加藤新作 スタイリング・中里真理子

小川糸さんのベストセラー『食堂かたつむり』に登場する料理を映画・書籍の両方で手がけてからというもの、物語に登場する料理のレシピを作る機会を、仕事として度々いただくようになりました。
毎回どっぷりと世界に入って、その本から香りたつ色合いや空気感を感じながら
ああかなこうかなと試作を重ねるのは、毎回楽しくて仕方ありません。
夢のようにおいしそうに表現されている場面を形にするのはプレッシャーも大いにありますが、それ以上にわくわくします。

今回の企画展では、薄井ゆかりさんのバッグにぽんと入れて足取り軽やかに出かけたくなる、そんな小説や物語の料理を日替わりのコースとしてお出しします。

テーマとなる物語とメインディッシュ、こんな感じです。
小説の世界観を大事にしながらも、ただ忠実に再現するのではなくて自分たちらしい解釈が出来たらなと考えています。
※仕入れの状況などでメニューは変わることもあります。ご了承ください

  • 24(木) 村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』 ローストビーフサンドイッチ
  • 25(金)・26(土) 小川糸『食堂かたつむり』 ざくろカレー
  • 27(日)・30(水) ローラ・インガルス・ワイルダー『長い冬』(大草原の小さな家シリーズ) パンケーキと自家製ハム
  • 28(月)・29(火) アイザック・ディネーセン『バベットの晩餐会』 うずらのパイ

チーズケーキ

デザートも各日、本に出てくるお菓子をご用意する予定です。
会期の半分は素晴らしいお菓子を作るパートナーがカモシカにやって来て、一緒に台所に立ってくださいます!

初日の24日はfoodmood・なかしましほさん。
村上春樹さんの短編集『カンガルー日和』の「チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏」に登場する、こっくりと濃厚なチーズケーキ。
28&29はfoodremedies・長田佳子さん。
『バベットの晩餐会』の〆を飾るデザート、しっとり上品なサバランを作ってくださいます。写真を見るだけでため息が出ます。早く食べたいなあ…。

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コーヒーはcoffee Kajitaさん・紅茶はTEALABO tさんが、今回も企画にあわせてブレンドをしてくださいます。
どんな世界に連れていってもらえるのか、私たちもとっても楽しみにしています。
色気あるお菓子とぴったりのグラスワインもご用意しておきますね。

お食事の時間は12:00/13・30の2回、各時間帯10名さま。
ご予約はいつも通り、当日の朝10時からお電話にて受け付けます。
15時からのお茶とお菓子の時間は、ご予約不要でご来店順にご案内します。
もちろん、しほさん佳子さんの日はそれぞれのお菓子をお召し上がりいただけますよ。

みなさまのご来店をお待ちしています!


3月のカモシカ 薄井ゆかり個展「おいしい小説と空色のバッグ」
2016年3月24(木)-30(水)
12:00-18:00(最終日は16時まで)
薄井さん在廊日 3/24・26

  • カモシカの地図と連絡先はこちらです。http://okaz-design.jp/kamosika/map.html
  • 靴をぬいで店内に入っていただく空間です。古い家屋で足元が冷えやすいので、あたたかな服装でおいでください
  • 食事席は8席、17時ラストオーダーです。混雑時は長くお待ちいただくこともあります。ご予約は当日の午前10時より電話にて受け付けます(回線が混みあい電話がつながりにくい日もあります)

2016年3月4日

3月のカモシカ・薄井ゆかり個展「おいしい小説と空色のバッグ」

堀仁憲さん・蒜山耕藝二人展「藝の食卓」無事終了しました。
たくさんのご来店をありがとうございました!最終日まで終始心地よい空気が流れ、いつまでもこうしていないな、終わりたくないなあと思いながら料理をしていました。まだまだ余韻に浸っているところです。

といいながらも、あと3週間くらいで3月のカモシカがスタート!
カモシカ初登場・薄井ゆかりさんの裂き織りのバッグ展です。
オカズも愛用している薄井さんのバッグ。明るい色合いでもシックなものでも、湖や底や森にいるような静かな心地よさを感じ、いつかご一緒したいなあとかねがね思っていました。
念願かなっての初個展はお気に入りの本を入れて出かけたくなるような、青や緑のバッグを中心とした展示会です。シンプルで風合いがあるバッグは、ご夫婦で兼用しても素敵です。

おいしい小説と空色のバッグ

期間中は横浜・山手の「greenpoint books&things」さんにご協力いただきまして、バッグと共においしい本たちも展示予定です。
それにあわせ「物語の中に出てくる料理」をテーマに、オカズデザインが毎日ランチとお菓子をご用意します。
日によってはスペシャルゲストも登場予定!また近くなりましたら、メニューなど詳細をお知らせします。

何度も繰り返し夢中になって読んだ、ずっと食べたかったあの料理。
ワインやレモネードを片手にひさしぶりに読み返しながら、あつあつの料理ができるのをお待ちいただければと思います。みなさまのご来店、お待ちしています。

今年は5月まで毎月カモシカをひらきますので、どうぞお楽しみに。
ちなみにこんなスケジュールです。

3/24(木)-30(水) 薄井ゆかり個展
4/16(土)-22(金) droparound個展
5/25(水)-31(火) boil岡田直人二人展


3月のカモシカ 薄井ゆかり個展「おいしい小説と空色のバッグ」
2016年3月24(木)-30(水)
12:00-18:00(最終日は16時まで)
薄井さん在廊日 3/24・26

  • カモシカの地図と連絡先はこちらです。http://okaz-design.jp/kamosika/map.html
  • 靴をぬいで店内に入っていただく空間です。古い家屋で足元が冷えやすいので、あたたかな服装でおいでください
  • 食事席は8席、17時ラストオーダーです。混雑時は長くお待ちいただくこともあります。ご予約は当日の午前10時より電話にて受け付けます(回線が混みあい電話がつながりにくい日もあります)

2016年2月21日

2月のカモシカ・藝のお茶菓子

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ご飯に引き続き、みなさまお楽しみのおやつのご紹介です。
トップバッターは蒜山耕藝の小豆あんと皮で作った最中。ひとつひとつ注文を受けてからお作りするので、さくさくしっとりです。
最中の皮も、彼らのもち米で作ったもの。薄い皮ひとつでこんなに味が変わるなんてと衝撃を受けました。
会期後半は、オカズデザインのバニラアイスも足したアイス最中バージョンも登場するかもです。

小腹がすいた方には、蒜山耕藝の丸餅もお薦め。
しっとりなめらかな、きなこ白餅。大根おろしと醤油を絡め、香ばしさと甘みが口中に広がる揚げ玄米餅。
お腹一杯でもするする入ってしまう、素晴らしいお餅。お茶はもちろん、お酒にもよく合います。
もちろん、きなこも大根も蒜山耕藝の素材です。
すべてご自分達で育て収穫したおやつの豊かな味。一口ほおばると、その味の広がりと美しさが分かると思います。たくさんの方に召し上がっていただきたいなあ。

そして嬉しいサプライズ!
堀仁憲さんご夫妻・蒜山耕藝と共にご縁が深いfoodmood・なかしましほさんが、藝の食卓のためにクッキーボックスを作ってくださいました。限定60箱、売切れ次第終了となります。
今回のために開発してくださった蒜山きなこクッキー、そしてチョコグラノーラ・レモンとココナツの3種のクッキーが入ったスペシャルボックス。
きなこクッキー、どんな味わいかなあ…うっとり妄想しています。

さらにさらに初日23日(火)は、しほさんがカモシカにやって来てくれて、蒜山耕藝の小豆あんをつかったシフォンサンドを作ってくださることに!
写真を見るだけで、しっとりふんわり、きれいな味わいが伝わってきます。

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お昼のコースのデザートとしてお出しした後、15時からのお茶の時間にも召し上がっていただけます(テイクアウトのご用意はありません)。
コースを全て召し上がっていただくのに時間がかかりますので、この日だけは12:00 / 13:30の2回、各10名さま・3500円とさせていただきます。当日朝10時から、お電話にてご予約を承ります。
15時以降のお茶の時間はご予約不要で、お席が空き次第順番にご案内させていただきますが、混雑が予想されるため室内でお待ちいただくのが難しい場合もあるかと思います。
どうぞ温かな服装でいらしていただければと思います。
ラストオーダーはいつものように17時です。みなさまのご来店、お待ちしています。

そしてコーヒー。
企画の内容をお伝えして、イメージに添ったコーヒーを焙煎してくれるcoffee Kajitaさん。
無農薬無肥料で澄んだ味のコーヒー豆を作り続けている、Kajitaさんお気に入りのパナマの農園の豆だけを使いますと、熱いメッセージが来ました。
果肉がついたもの(ナチュラル)ととったもの(ウオッシュ)をあわせた「藝のブレンド」。
蒜山の湧き水をつかって淹れて、堀さんの器に注いだらどんな素敵なことになるだろうとわくわくしています。

また、蒜山の森に自生するクロモジと、同じ真庭市のお茶をブレンドした蒜山茶。TEALABO tさんがブレンドしてくださいました。
清々しい森の香りと澄んだ味わいの、今回の展示のためのお茶です。
試飲させてもらったところ、森で呼吸しているように体がふんわりとほぐれ、気持ちが静まっていきます。
こちらもどうぞお楽しみに。


2月のカモシカ 堀 仁憲・蒜山耕藝二人展「藝の食卓」
2016年2月23(火)-29(月)
12:00-18:00(最終日29日は16時まで)

  • カモシカの地図と連絡先はこちらです。http://okaz-design.jp/kamosika/map.html
  • 靴をぬいで店内に入っていただく空間です。古い家屋で足元が冷えやすいので、あたたかな服装でおいでください
  • 食事席は8席です。混雑時は長くお待ちいただくこともあります。ご予約は当日の午前10時より電話にて受け付けます(回線が混みあい電話がつながりにくい日もあります)

2016年2月20日

2月のカモシカ・蒜山耕藝と中和村

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撮影・加藤晋平さん

二人展「藝の食卓」の特筆すべきことは、主役の1人・蒜山耕藝が農家ということ。
高谷裕治さん・絵里香さんご夫妻、そして兄弟子である桑原広樹さんの3人で、鳥取と岡山の県境・蒜山の中和村で無農薬・無肥料で作物を作られています。

蒜山耕藝を訪ねたのは、3年前の春。もう1人の主役・堀仁憲さんのパートナー、坂野友紀さんが引き合わせてくれました。
桃源郷のように美しい山間に広がる田畑に、ただただ感動したのを覚えています。
凛とまっすぐで、それでいてやわらかくしなやかなお人柄。
「土地と季節にあったものをつくることが大前提。それを元に食卓から作付けを考え、食べたいものをつくる。」という揺ぎ無い姿勢。
そして山水の冴え冴えとしたおいしさ、その水そのものの澄んだ野菜。静かな感動と長い余韻が残る美しい味わいは、オカズデザインが目指す料理の味とぴたりと重なりました。
全てが調和した土地と水、人に惹かれ、2015年5月から集落のはずれの森にある小さな家を借り、今は東京と半々の暮らしを始めました。。

季節ごとの山菜やきのこ、天然の鰻やジビエと土地からいただく恵みは信じられないほど豊か。いったん山に入るとなかなか帰れないのも嬉しい悩み。
日本海が近くなのでのぴっかぴかの魚介が信じられない値段で手に入ります。
近くの牧場で分けてもらう無殺菌の搾りたて生乳、素晴らしいチーズ。平飼いの新鮮な卵。
そして、水に恵まれた山陰ならではの染み渡る旨みの日本酒たち。
その全てに蒜山耕藝の作物と同じ透明なおいしさを感じ、呼吸が自然と深くなるのです。
こうした食材を一緒に料理し、堀仁憲さん・坂野友紀さんご夫妻の器に盛って、日々の食卓でありお店でもある「くど」の大きなテーブルを囲んでお酒を飲み交わすのが日課です(そして大抵飲みすぎます)。

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料理人として、この素晴らしい食材と気持ちを出来るだけ多くの方に伝えたい!と思い、野菜と湧き水を持ち帰り、カモシカでお出しするのが定番になって随分たちます。
野菜や加工品のご紹介も時折してきましたが、尊敬している蒜山耕藝の3人をいつかきちんとカモシカに招きたい。オカズがいま一番大切にしていることを、ダイレクトに感じていただきたい。
いつも蒜山でそうしているように一緒に台所で料理して、おいしく健やかな食材を求めている東京のみなさまと直接ふれていただけたら、という願いを長い間あたためていました。
今回の「藝の食卓」は、この土地と人の素晴らしさを深く共有している堀さんとの二人展。
これ以上のぞめない理想的な形で実現する運びとなり、しみじみ嬉しいです。

貴重な7日間、1日1日大切に料理し器に盛って、たくさんの方とお話していただけたらと願っています。
食事はもちろん、お持ち帰りの品々も逸品揃い。12月のカモシカでまたたく間に売り切れた人気の蒜山あられ、お餅やドライトマト、最中などのおいしい加工品。そしてみずみずしい大根も並ぶ予定です。
たくさんのご来店、お待ちしています。

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2月のカモシカ・器と料理

「器と料理」がテーマのカモシカ。
これまで様々な作家さんと一緒に時間と空間を作ってきましたが、堀仁憲さんほど料理や食材に寄って器を作ってくださった方はいません。
農家である蒜山耕藝・陶芸家の堀仁憲さんの二人展という、今回の組み合わせ。
さらに雪深い2月の蒜山。限られた種類と量の食材で味の広がりを表現するには、料理の構成をしっかり決める必要があり、それに寄り添うように器のアイテムが決まっていきました。

あくまで軸は器展で、オカズデザインの料理はそれに寄り添うもの。それがカモシカの基本スタンスです。
テーマや方向性はじっくり話し合って決めますが、細かな部分やアイテムバランスは器作家さんにお任せし、生まれた器を見て料理を決めていく。今回と間逆です。

堀さんの器は同じアイテムでも異なるニュアンスや佇まいをもち、1つ1つと真摯に向き合って作りあげる姿勢が伝わってきます。
料理ありきで作品が決められる制限は、多少なりとも息苦しく感じられるのでは…と気がかりに思っていましたが、驚くほどやわらかに、懐深く応えてくださいました。
蒜山耕藝の三人が、堀さん・パートナーの坂野友紀さんの器を大切に想い、日々使い続けていること。
そして堀さんご夫妻が蒜山耕藝の姿勢や人柄を敬愛し、彼らのいる蒜山・中和村に足を運び続け、ついにはこの地へ移住を決められたこと。そうした関係の積み重ねがあってこそ、なりたった形だと感じています。
蒜山耕藝の高谷絵里香さんが堀さんの工房を訪ねた折の記事を読むと、すーっとそれが伝わってきます。
http://hiruzenkougei.com/1588

「藝」の字は、植物に手を添え種をまく象形文字だと聞きました。
大地にひざまずき、自然に寄り添ってものを作る。その意味で堀さんと蒜山耕藝の生み出すものは等しく、深い部分で共鳴しあっているのだといつも思います。

藝の食卓DM 裏面

そして、大変お待たせいたしました!
「藝の食卓」会期中、毎日お出しするメニューです。
澄みわたった空のように透明な味わいの蒜山耕藝の自然栽培野菜やお米、それを育てた天然の湧き水。
さらには同じ土地の搾りたての生乳や野生の肉、山菜をふんだんに使って、堀さんの器に盛ってコース料理としてお出しします。

  • 人参の小さなポタージュ
  • 前菜盛り合わせ 白菜オイル蒸し・焼き油揚げ・ジビエ(イノシシまたは鹿料理)
  • 根菜と無殺菌生乳のグラタン
  • 〆のご飯 大根の味噌汁・土鍋炊きご飯・大豆の醤油炒め・お漬け物盛り合わせ

仕入れの事情などで一部変わることもあります。ご了承ください。
2年半熟成させた自家製生ハムや、フレッシュリコッタチーズをお添えできる日もありそうです。こちらは詳細が決まり次第、ツイッターでお知らせします。

ランチをお出しできるのは、12:00 / 13:15 / 14:30 の3つの時間帯で、各8席となります。
ご予約は当日の朝10時から、お電話にて承ります。事前のご予約は出来ませんので、お気をつけください。
最近チケットぴあのように電話が集中し、あっという間にご予約で満席になる日が続いていて申し訳なく思っています。
1人でも多くの方に召し上がっていただけるよう、ランチが終わる15時45分以降にも蒜山耕藝のお餅や最中など、軽食とお菓子をご用意します。こちらはご予約不要で、席が空き次第、順次ご案内します。

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もちろんお食事をせず器の展示をご覧になるだけでも大歓迎です。
ただ展示スペースもお昼時は込み合うことが多いので、ふらりと遊びにいらっしゃるには平日15時半以降がお薦めです。

また、初日の23日(火)は素晴らしいゲストをお迎えし、蒜山耕藝の小豆をつかったデザートを作っていただくことになりました!
そして今回も展示をイメージしたコーヒー豆を名古屋・coffee Kajitaさんが焙煎してくださるほか、蒜山の森に自生するクロモジを中心としたお茶をTEALABO tさんがブレンドしてくださいます。
詳細は明日にはお知らせできる予定です。どうぞお楽しみに。


2月のカモシカ 堀 仁憲・蒜山耕藝二人展「藝の食卓」
2016年2月23(火)-29(月)
12:00-18:00(最終日29日は16時まで)

  • カモシカの地図と連絡先はこちらです。http://okaz-design.jp/kamosika/map.html
  • 靴をぬいで店内に入っていただく空間です。古い家屋で足元が冷えやすいので、あたたかな服装でおいでください
  • 食事席は8席です。混雑時は長くお待ちいただくこともあります。ご予約は当日の午前10時より電話にて受け付けます(回線が混みあい電話がつながりにくい日もあります)