2011年1月14日

NHK『てっぱんごはん』

NHKの2分番組・プレマップで『てっぱんごはん』放映決定しました。
ひとつは大晦日~正月の特番にも登場した玉子丼。もうひとつはきつねうどん。
玉子丼は私が、きつねうどんは秀治が教えます。
地方によって放映日や時間が異なるそうなので、詳しくは『てっぱん』HPをご覧ください。

大阪・尾道、それぞれのお好み焼きも佐竹先生が教えてくれますよー。
まったく同じ作り方でも、佐竹先生とお弟子さんが焼くのでは味ががらっと変わる。
素材に対する心遣いや、ちょっとした細やかな動作が違うんだろうなあ。興味津々です。

スタジオ収録は残すところあと一月ほどとなりました。さみしいのう。
てっぱんロスになりそうで心配。

2011年1月12日

dancyuと小泉佳春さん

6日発売の『dancyu』は味噌汁特集。
禅寺の味噌汁、京都・瓢亭のとろりと濃厚な白味噌の味噌汁、酒にあう味噌汁…
目次を読んでるだけで顔がにやけてきます。
オカズデザインも5品、レシピを載せていただきました。
クレソンの味噌汁や蓮根のすりながしなど、新定番の味噌汁をご紹介。
味噌汁は奥が深く、試作はそりゃもう大変だったけど、納得いくものが出来上がりました。

創刊号から現在まで、ずっと読み続けている『dancyu』。
私にとってはお師匠さんのような存在です。
一流の料理人の知恵、生産者や素材について、おしみない情報が丁寧に載っている。
料理を仕事にする前から、どんなにたくさんのことを教えてもらったか。

今回仕事をして、改めてdancyuの底力を思い知りました。
レシピの文章にならないニュアンスを汲んでくれるのはもちろん、少しでもあいまいなところは編集さん自ら何回も試作を重ねた上でこちらに投げ返し、徹底的に明快にする。プロ中のプロの仕事なのです。
この丁寧な作業が、雑誌の質実剛健な佇まいを作っているのだと肌で感じました。

写真は小泉佳春さん。一緒に仕事するのは2回目。
知人の編集者に頼まれ、自宅の内装を紹介するついでに料理を作ったんだった。まだ料理は仕事にしておらず、デザインを夫婦二人でやってた頃です。オカズデザインがはじめて受けた取材でした。
今回撮っていただくのは緊張し、同時にとっても嬉しかった。
めったに会えない従兄に、成長した姿を見てもらえたような不思議な気持ち。うまくいえませんが。

そして、なんと。
表紙となった浅利の味噌汁もわれらが作り、小泉さんに撮っていただきました。
美しく芯がある、素晴らしい写真。なんのご褒美なんじゃろうか。
写真に言葉を添えてくれたのは、中川ちえさん。
ほわっと包まれる、しなやかな文章です。
ぜひ手にとってみていただけたらうれしいです。

2011年1月8日

十年

昨日、われら夫婦は結婚丸10年を迎えました。
七草粥以外はなにもしないつもりだったんだけど、思わぬ流れで大好きな店・margoへ。
おいしい白ワインと料理を静かにゆっくりいただくことができました。
食後に極上のハードリカーとカカオをごちそうになり、夢心地。
margoまりこさん・まきじくん、ありがとう。うれしかったです。

荒井良二さんカップルにもお目にかかれてよかった。
久しぶりの荒井さん、さらにぴかぴかしてたなー。

それにしても、10年ですよ。
あっという間のように感じても、思い返すとたくさんのことがありました。
10年前は、こうして料理とデザインを並行して仕事するだなんて、思いも寄らなかった。ほんとうに。
次の10年もよろしくと、グラスをぶつけあいました。
あれ。さらに10年たったら、結婚20年ってことか。ひゃー

今週はテレビ以外の仕事が続く。
明日は雑誌取材で、鶏の唐揚げを作ります。
明後日はハムエッグの撮影。2日おいて、たらこスパゲティ。
こういったスタンダードで当たり前の料理が、やっぱり一番好きです。

2011年1月1日

2011

明けましておめでとうございます。
てっぱん特番の反響が大きく、びっくりしました。ありがとうございます。
久しぶりの方からもご連絡いただき、うれしかったです。
関西では3日の夕方にも放映されるみたいです。よかったら見てみてくださーい。

年明け5日が仕事はじめ。
メールのお返事も、5日から順次させていただきますので、少々お待ちください。

2011年がみなさまにとって素晴らしい1年でありますように。
本年もオカズデザインをどうぞよろしくお願いします。

2010年12月22日

年の瀬

あっという間に一月更新せず月日がたってしまいました。
今年が終わってしまうではありませんか。あわわー。
雑誌掲載情報はHPのMEDIAページ、料理の連載ページで更新してます。

NHK「てっぱん」、料理が大きく関わる撮影日は年内あとわずか。
大晦日と正月はちゃんと休めそう。何年ぶりだろう。うれしいな。
あ、29日朝8時半から&31日午後2時半から放映される、てっぱん年末スペシャル特番「そうだったのか、てっぱん」でオカズデザイン登場しますよー。
われらのアトリエ「カモシカ」で撮影があったのですが、ゆるゆるとした空気が流れていて面白かったです。
初音さんのとある料理の作り方も詳しくご紹介してます。ぜひご覧ください。

年賀状書きはまだまだこれからだけど、大掃除は少しずつ進行中。
知らないうちにたくさんのものや情報が集まって、使っていないものが多いことに気づく。
休みはそういったものの整理に使おうと思います。
一生使うものかどうか、ちゃんと見極めたい。

2010年11月19日

休むを楽しむ

とある飲み会で、noyamaの山戸ユカさん・高橋紡さんと一緒になんかやろうと盛り上がる。
企画名は「オカズヤマ」。相撲取りを連想させるということで、土俵入りからイベントをはじめようとか酔っ払いのたわごとは続く。
また別の飲み会で、『murmur magazine』服部みれいさん、フードコーディネーターたかはしよしこさん、編集者れいこ&あんな嬢と大いに話す。
おおらかで気持ちがよくて、筋が通っている人と会うと、ぐっと体も気持ちものびやかになります。
こうして助けられて、ずっとオカズはやってきているように思う。

どんなに忙しくても、きっちり休みをとることの大切さをようやっと実感しています。
私生活をないがしろにして仕事をしてきたこの5年。
そのおかげで、色んなひとに会えたしたくさん仕事もいただいた。
ただ、デザインも料理も自分から生まれるもの。
自分自身が豊かで健やかでないと、これ以上深い表現にはつながらない。と感じはじめたところ。
ということで、月末は大好きな方に会いに松本にいってきます(なんか言い訳がましいな)。

急ぎのやりとりがない夜は携帯の電源も切ろうと企んでますが、小心者なんでなかなかできない。
数日前思い切ってやってみたけど、落ち着かずうろうろ。
のんびり実践していこうと思います。
屋上の小さな菜園もずっとほったらかしだったけど、先日久しぶりにカリフラワーを植える。
が、いまいち育ちがかんばしくなく、土担当の秀治がため息ついてます。
長い間ほっといたからねぇ。ま、これまた焦らずいきましょうか。

2010年11月16日

一緒にものをつくる

11月末から12月はケータリングが忙しくなる時期ですが、いつもお声をかけていただくところもご新規の方も、この冬は全てお断りしています。申し訳ありません。
理由は「てっぱん」のスケジュールが読めないというのが大きいけど、これから2月までは、ずっと続けている連載&てっぱん出来るだけ集中したいのです。何せオカズデザイン、3人だけでやってる会社ですし。
面白かったのは、ドラマの中で鰹節屋の社員を演じている川中美幸さんにもケータリングのご依頼いただいたこと。おいしいと思っていただいているからこそで、うれしかったです。
下の写真は、写真家3人の会社crossoverさんのケータリングの折、昨年撮っていただいたもの。

そんな中ですが、来年の活動準備も少しずつ始めています。
数日前、中川ちえさんと久しぶりにさし飲み。
ゆっくり話ができて、時にはっとするようなヒントをもらいました。

カモシカでの第一回イベント「酒と肴と器と」を、ちえさんと一緒に企画したのは、2年半前のこと。
またやらないのかというお声をいただきますが、時間がたち付き合いも深まり、もっと濃密なことが出来たらと考えてます。
器屋のご店主であり物書きでもあるちえさんと、デザインと料理と共に歩むオカズデザイン。
二者でないと出来ないこと、一過性のことでなく長く続けられること。
ちえさんだけでなく、いいと思うことを共有できる相手とじっくり今後の企画を立てていきたい。

のろのろとだけど日程ふくめお話が具体的に進んでいるのは、木工の渡邊浩幸さん、陶芸の吉村和美さん、洋服の+capsuleさん、アアルトコーヒー庄野さん。
あと、これから企画を練っていく作り手さん何組か。
年末はこの作家さんたちに会いにいく旅に出れないもんだろかと画策中。
単独企画の喫茶カモシカも、もちょっと長めにやりたいなと思ってます。
どうぞ楽しみにしていてください。

2010年11月13日

霜月

とっくに11月ですね。更新またも遅めですみません。
相変わらずどたばたとした日を送ってます。
といいつつ合間をぬって、尊敬する料理人がいる能登の宿に友人と泊まってきました。
一足早い正月のような、静かで満たされた時間でした。

翌日、鳥居醤油店のおかみさん・正子さんと久しぶりの再会。
そこに漁師さんがやってきて、採れたてのアオリイカと海水だけで味をつけた一夜干しをご馳走になる。
お宅にあがりこみ、日本酒までいってしまいました。あー涙が出るくらいおいしかった。
絞りたての生醤油を特別に汲ませていただき、お土産にいただきました。
昨日ふかした里芋につけて食べたらおいしすぎて卒倒。
正子さん、ありがとうございました&ご馳走様でした!

さて掲載情報です。
『PLUS 1 LIVING』12月号にて、日本酒にあう宴用のメニューを載せています。
メインの一品は関東炊き。
「てっぱん」の料理を担当しているおかげで、オカズデザイン=西のイメージが強くなっているらしく、タイトルはおでんではなく「関東炊き」でいきたいとの編集側のご希望。なんだかうれしいです。
牛筋の下処理も載せてますので、ぜひ一から作ってみていください。その甲斐あります。
おすすめの取り寄せとして鳥居醤油店の醤油、奈良の日本酒・春鹿の発泡酒「ときめき」を推薦。

『In Red』12月号、中川ちえさん・齋藤圭吾さんとの連載「台所ことこと」は白粥です。
ご馳走レシピを求められる時期ですが、胃疲れする時期に自分を労わる料理として掲載。
これ以上ないってくらいシンプルなものなので、いつも以上に試作を重ねました。
体にすっと入っていく、滋養あふれる粥になったと思います。
ここ数ヶ月、この連載の重みや価値をあらためて感じています。

それと終わってしまった話ですが、「てっぱん」の特番でわれら夫婦が登場しました。
てんやわんやで放映日時を知らないまま放送が終わってしまって、お知らせできませんでした。
長い収録の後のインタビューで、二人揃ってへろへろ。
顔色よくないは言葉は出てこないわという状態で、見ていただいた方にはお恥ずかしい限りです。
精進します。

2010年10月27日

週末は「灯しびとの集い」です

昨夜はmargoまりこさんとさし飲み。楽しくてついワインをがぶがぶ。
朝起きたら二日酔い+風邪ひきかけてる。
ま、おいしく楽しかったからいいか。風邪はとっとと治すとしよう。

ただいま明日の「てっぱん」収録用の煮物を仕込んでいます。
金曜夜に撮影が全て終わったら、そのまま東京からの車班と合流。
堺のクラフトフェア「灯しびとの集い」にレモネード屋として出店します。
こう冷え込んでくるとホットレモネードが出るかもしれないな。
いろんな作家さんや器に会えるのが個人的にとても楽しみ。
関西のみなさま、ぜひ遊びにいらしてください。

下の絵は先ほど秀治がてっぱん演出部に送った指示。
果たして分かっていただけたのだろうか。

2010年10月23日

グラタン

やっとこ東京に戻ってきました。ひさしぶりにオカズ三人合流。
さすがに移動続きで疲れたか、寝ても寝ても足りません。
京都造形大のみなさま、つたない話を聞いて下さりありがとうございます。
学生さん達の目がまっすぐできらきらしてたのが印象的でした。
京都滞在はほんの一瞬で残念。次は大晦日に遊びに行く予定。

「てっぱん」今週のグラタン登場の回、評判よかったみたいです。
いい話だったもんなー。神経をつかった収録だったので、ほっとしました。
和食が得意なおばあちゃんらしく、さらりとしたベシャメルと控えめな味つけ。
太いリガトーニ、まるまると大きい具材でハレ感を出しました。
来年撮影が全て終わったら、みなさんに食べていただく機会を作れたらなと思ってます。

さてウェブと雑誌掲載のご紹介。
サントリー烏龍茶のシリーズ連載「烏龍茶的食べ物語」、更新です。
たこ焼き、サムギョプサル、ピロシキ、さんまの蒲焼丼の4品が追加されました。
たこ焼き器は試作を繰り返してかなり使い込んだので、黒光りしてる。
火加減が特に難しく、奥深い料理だなー。一番苦心しました。

『天然生活』12月号、夜の過ごし方でオカズデザインを紹介いただきました。
ぶらぶらと散歩したり、大好きな店・margoでおいしいワインを呑みながら撮影。
いい取材でした、あはは。margoまりこさん・まきじくん、ありがとう。
写真はキッチンミノル、テキストは権佳恵さん。

オルビス会報誌『hinami』10月号に、おむすびのレシピが4つ登場。
とてもおいしそうに載せていただきました。
素敵な表紙だなあと思っていたら、田尾沙織さん写真、佐藤卓さんデザイン。
中身も充実していて、高山なおみさん×松浦弥太郎さんの対談も巻頭に。思わず熟読。
レシピはウェブマガジンにも転載されているので、よかったらご覧ください。
写真は岡村昌宏さん。テキストは高橋紡さん。
美しく、やさしいおむすび写真に感動。

『きょうの料理ビギナーズ』の連載「作っておくとっておく」。
今月は豚肉と大福豆の煮込みです。
時間はかかりますがその甲斐は十分ある、しみじみやさしい煮込みです。
少し寒くなってきた今の季節、ぜひお試しください。

発売後ずいぶんたってしまいましたが、『InRed』11月号。
中川ちえさん・齋藤圭吾さんとの連載「台所ことこと」、ハヤシライスを載せました。
デミグラスから作ると1週間以上かかる手間がかかる料理。それはいくらなんでもハードルが高いので、子どもの頃に母がこの季節に作ってくれた味を思い出しながら軽やかに仕上げています。
玉葱とセロリをしっかり炒めること、牛すね肉と鶏がらスープを使うのがポイントです。

最近、料理と写真の関係について改めてよく考えます。
言葉に出来ないところを形にし、ふくらまし、そぎ落としてくれるパートナー。
お互いにプロの仕事をするのはもちろんだけど、深い意識で関わりあって信頼関係を作れたらと切に思う。